98.2.12.Up!!
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'97年私の5枚

 

 


traceythorn平田 徳雨(シノワ/「トレモロ家族」編者)

今年も例年同様、たくさんのいい音楽に出会うことができました。
これからも永遠に新鮮な音が目の前に現れてくると思うと、一年でも長生きをしたいものです。
では、今年の五枚と五曲。


1.A DISTANT SHORE/TRACEY THORN
(TFCK−88801)

シノワVO山内から、ヴェルベットアンダーグラウンド「FAMME FATALE」のカバーが収録されてると言われ借りたアルバム。これが永遠の一枚になってしまうとは…・。ネオアコ筋ではマストアイテムらしいこのアルバム、今更ながら大衝撃。歌とギターだけでここまで世界を創りあげたアルバムを今まで知らんかった。
これからは、散歩でもマストアイテム。




2.時にまかせて-金延幸子レア・トラックス-
/金延幸子
(TOCT−10293)

「み空」だけではあまりピンとはこなかった金延幸子。「SACHIKO+CULTURESHOCK」『SEIZEFIRE』(MDCL−1260)も聴いてはみたものの、周囲がいう程好きではなかった。しかし、収録の「時にまかせて」ライブ録音で事態は一変、心のアーチストに。ライヴでのリアルな声がダイレクトに脳ミソを直撃し、まさに理屈では説明できない感覚を覚えた。

人生観に悩み、或る日嵐山で聴いた、「時にまかせて」「あかりが消えたら」「おまえのほしいのは何」という名曲群。これらはまさに自己啓発ソングであって、人生の岐路に当り大きな示唆を与えてくれた。

また、「ほしのでんせつ」「マリアンヌ」は究極のアシッドフォークではないか。
特に「ほしのでんせつ」JAZZY VERSIONは、ジェファーソンエアプレインのライブにも引けをとらない名演奏だと思う。

もちろん新譜の『FORK IN THE ROAD』も凄かった。もう幸子なしでは生きられない。



3.PSYCHEDELIC MOODS/THE DEEP
(海賊版)

今まで聴けたCOLLECTABLESの再発はリミックスであったが、ついにオリジナルミックスの重量盤ブートLPが出現。少し高価だが、家を担保に入れてでも、妻を質に入れてでも聴かねばならん(後に正規盤がでたらショック)。裏ジャケ記載の「NOT RECOMMENDED FOR CHILDREN」のコピーが嬉しい。

流石はオリジナルミックスで、えぐさ満点、スリリング。特に「PSYCHEDELIC MOON」は別物といえるほどの強烈なもので、曲間にはラジオ風のはからいもなされている。実は史上初のコンセプトアルバム仕立てなのかも。

発見時は感激で手の震えが止まらず、胸の鼓動は16ビート。

*残念ながらジャケ写真は再発CDのものを使いました。色合いなどはかなり相違しております。



4.BUNKY&JAKE/BUNKY&JAKE
(VSCD−711)

これも本当に良く聴いた。特に夏には激ハマり。フォークでも、ガレージでも、ソウルでも、サイケでもあり、裏返せばこの何れでもないアーチストは他には知らない。まさにフリーフォールのごとく強烈な一枚。

今年のVIVIDSOUNDからは目が離せなかった。シンガーズ・スリーやSEAWIND、RAINBOW FFOLLYとか。





5.SMOKING BLUES/フリーボ
(TOCT−10406)

このサイトはフリーボのメンバーの方も御覧になっておられるということで、大変恐縮しております。自分にとってフリーボとはビートルズと同じ音楽なのであります。当然ながら、永遠の一枚です。

特に二曲目「記憶のうた」、十曲目「朝が来る」は、鴨川にて何回聴いたかは数えることができないほど愛聴したものです。

新作が出る度に胸ときめくバンドが存在していて、そしてリアルタイムで追いかけられるということは本当に幸せなことです。ベアーズ楽しみ楽しみで御座います。




【次点
クレモンティーヌ『エル・デデ〜夏時間』(SRCS−8793)
文句無しの気持ち良さ。「笑っていいとも」にも出演してたとか。

バッファロードーター 『NEW ROCK』(GR052・輸入アナログ盤)
後世に90年代後半のロックの一サンプルとして語られるのでは。

・一昨年、ライブでのベースのフレーズに思わず泣いた、「IT'SALRIGHT」収録の、SUPERSNAZZ 『DIODE CITY』(BOMB−59)。アナログはひとまず欠陥のため回収されたとか。もしかしたら損したのかも。特に気になる所はなかったと思うが。

・自分において此処数年停滞気味だった60‘Sサイケのなかでも久々に熱くなった、UNFORDING 『HOW TO BLOW YOUR MIND』(HEAD3197)。一曲目「I'VE GOT A ZEBRA−SHE CAN FLY」は60’Sサイケでもベストトラックの一つ。

・嬉しいNAZZのレアトラック集 『FROM PHILADELPHIA』(DR−1037 DISTORTIONSより)。相変わらず外れ無し。この頃のトッド・ラングレンも大魅力。

・藤原秀子『私のブルース』(TOCT−10388)。フリーボ吉田さんのライナーともに感激。「愛ある世界へ」「二人で歩けば」も何回聴いたかわからない。

・心から好きなメアリーウェルズ、パティーラベル&ブルーベルズの持ってなかったレコードを格安で手に入れられたことも今年の大収穫。そしてガールポップではジュリー・グラントに陶酔。



ついでに、今年の五曲。
●苦しい時に歌詞に共感した、吉田美奈子 「扉の冬」。
●時代遅れのマイブーム。JACKSON SISTERS 「DAY IN THE BLUE」。
●やっと再発。BARBARA ACKLIN 「AM I THE SAME GIRL」。
●夏の四条河原町を思い出す、久保田麻琴 「初夏の香り」。
●THE SMOKE 「LOOKING THRU THE MIRROR」。騙されたと思って、是非御一聴願います。凄い。 『SOFTROCK A TO Z』に詳述されております。

【次点】
・奈良で聴いた、PAUL WILLIAMS 「SOMEDAY MAN」
・南海特急で聴いた、LIVINGSTON TAYLOR 「SIT ON BACK」。これを含むCDは回収されたが、何故?
・今年再発、 elレーベル『BELLISSIMO!!!!』収録のANTHONY ADVERSE「OUR FAIRY TALE」。再発待っててよかった。オリジナルはいわずと知れたTHE HARD。
・高校の時、レンタル屋で借りて以来、探し続け、やっと見つけたTHE HONEY BEES 「ONE WONDERFUL NIGHT」。キャロルキング作ガールポップ。
・昨年の紅白にて殺られた、松たか子「明日春が来たら」。
・斬新なストリングス入りのサビが最高。ラルク・アン・シエル「ウィンター・フォール」。
・なかなかの楽曲揃いのモーニング娘。流石は歌謡曲路線を貫く、シャ乱Qつんく。
・生で観て感激したキロロも良かった。自分が女子中学生だったら失神してたはず。

総括として
『あぶない音楽』、現在関西には僅かながら店頭在庫があります。当方ブローカー致します。


◆関東では発売日少々遅れた上記「あぶない音楽」の店頭確認を呼びかけたところ、一番最初にご連絡いただいたのが、このアルバムでブランと共に収録と相成ったシノワの平田氏。6月末の大阪遠征時の初対面の際は誠に照れくさいものがございました。
遁レコでの連載も快く引き受けていただき、全くお世話になりっぱなしであります。
また色々と遊びましょう。
                            (遁レコ)

 




(C)TONSEI RECORDS