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2001.2..20. up |
オカ/フラ、元ブラン ■THE JIMMY GIUFFRE 3 / S.T. (7 90981-2) 「真夏の夜のジャズ」で冒頭を飾っていたのがこの人達。 と言っても、アルバム毎にメンバーも編成も違ってて、ややこしい。要するにジミー・ジェフリーを中心にした3人組で、ジミーの管楽器にギター・ベースだったり、管・管・ギターだったり、管・ピアノ・ベースだったり、節操がない。ただ、リズムというか打楽器を入れないってとこだけ徹底してて、何だか安定してない感じが共通してる(笑) あと、アンサンブルもそんなにイイ訳じゃなくて、ライヴの時なんて、かなりボロボロになっちゃってるんだけど「打楽器入れた方がイイよ」とは一概に言い切れない魅力があって、そこがイイんです。楽しくて。 ■Rostropovich,Britten / Schubert : Sonata for Arpeggione 〜 (POCL-6014) ロストロポーヴィチとブリテンが演るシューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」これは曲も好きで演奏も好きで録音も素晴らしいという、リスナーにとって最も幸せなパターン。 ブリテンはそんなに有名なピアニストじゃないんだけど、このアルバムに関して言えば「完璧」の一言。ロストロポーヴィチと全く同じものを見て、ゆるいルバートまでバッチリ合わせてる。 お互いの弾くフレーズが、タメも突っ込みも完全に自分の頭に入ってて、その相手のフレーズを口ずさみながら自分のパートを弾いてる感じ。お互いが主役でお互いが伴奏っていう、室内楽のお手本の様な演奏。とても美しい。 ■KEITH JARRETT / PARIS CONCERT (POCJ-2536) キースの即興によるピアノソロコンサートで、1988年パリでの演奏。 同趣旨のアルバムは、俺が持ってるオフィシャルなアルバムだけで8枚あって、その中で一番よく聴いたのが、このアルバム。音楽もしくは作品としての完成度から言えば、恐らく1975年ケルンでの演奏の方がよくまとまってるし、実際、美しいと思う。今回挙げた1988年パリの演奏は、一瞬「バッハか?」と思う様な美しいフレーズから始まるんだけど、ケルンの時の様にそのままキレイに流れていかない。展開がうまくいかなくて散々試行錯誤してるのが生々しくて「この先どうするつもりなんだろう?」ってハラハラさせられて「もうダメか」とあきらめかけた頃になって、なし崩し的に次の展開に以降するんだけど、そこから何度も山場があって、最後にはキッチリ落とし前を付ける。そういう一人のミュージシャンの才能と、その人が「音楽を作る瞬間」をかいま見せてくれるのがこのアルバムで、大勢の聴衆を相手に、たった一人が、しかも即興で対峙してるテンションが気持ちいい。まともに付き合うと、聴き終わった後に大変疲れるんだけど、懲りずによく聴きました。 ■JACQUELINE DU PRE / THE CONCERTO COLLECTION (TOCE-11489〜92) デュ・プレがEMIに残した協奏曲録音を全て集めた4枚組。 ハイドン、ボッケリーニ、シューマン、サン・サーンス、モン、ドヴォルザーク、ディーリアス、エルガー、シュトラウスと色々入ってますが、やはり白眉はドヴォルザーク。オケや指揮者との相性うんぬんという話もよくある様ですが、俺はむしろ、いいと思った位。 すごい勢いで飛び出すデュ・プレにタメで応えるオケ。一歩間違えれば、足を引っ張りかねない程の重いテンポだけど、やっぱりいい演奏だと思う(ちなみにバレンボイムの指揮でシカゴ響)。 特に第3楽章。オケが地均しをしたところでデュ・プレがソロでバキーンと出てきて、そのフレーズをまたオケが追いかけるんだけど、明らかにデュ・プレの気迫が乗り移り、尻に火が着いたかの様な演奏。とは言え、、もし出来るなら、パリ管の時のミュンシュみたいな、もっと燃える指揮者とやってる演奏も聴いてみたかった。チェリビダッケの指揮で弾いてる録音も聴いたけど、それは全然ダメっつうか、もう完全に水と油という感じだったし。女流で才能があるチェリストは、何かというとデュ・プレと比較されちゃうみたいなんだけど、やっぱり較べちゃ可哀想。この人は完全に別格です。 【総括】 順不同です。同じ位よく聴いたアルバムがたくさんあって、まず、映画「奇人達の晩餐会」のサントラ。音楽は「ディーヴァ」のヴラディミール・コスマで、ジャンゴ・ラインハルトみたいなジプシー・スイングのテーマ曲とそのヴァリエーションがすごく俺好みだった。この映画を観に行ったのが、そもそも半分はコスマの音楽目当てで、観終わった後、ドアを開けてすぐ買った。 あとはグリュミオーかクレーメルの無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ(バッハ)もよく聴きました。ヴァイオリンの音は苦手だったのに、つい引き込まれて一時期毎晩聴いてた気がする。シャコンヌばかりが取りざたされますが、俺には作曲面での技法なんてまるでわからないので、無伴奏の曲を聴く時は、専ら曲の旋律と奏者の歌い方にしか関心がありません。 そういう見方で言えば、3つのソナタ、3つのパルティータの中でシャコンヌ(パルティータ第2番の4楽章 )だけ特筆する理由もないという気がしますが、強いて言うならソナタよりはパルティータの方が好き。グリュミオーとクレーメルは全く正反対のヴァイオリニストで、そもそも前者はフランコ・ベルギー派の「宝石」、後者はロシア派の「異端」と、流派もその中での位置づけも全く違うんですが、何故かそのどちらにも惹かれてしまいます。あと、小島真由美は3枚目の後の展開が見えなくて、ちょっとヤバイなぁと思ってた上に、その後出たライヴ盤を聴いて、このコンボの限界がそのまま小島の限界になっちゃってる気がして本格的にヤバイと思ってたら、契約切れてしまった(涙)このまま終わっちゃうのかな?いや、コンボスタイルに依存するのを止めれば、まだまだ出来るよ!と、言う訳で、また新たなスタイルで復活してくれることを切に祈ってます。 その他、今年も総じて豊作でした。 (2001.2.4)
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