■参考文献と次回以降のネタ/資料となりそうなもの
【書籍・雑誌・新聞など】
●「遊びの豆本シリーズ2/まじっく」
(監修・日本奇術協会会長 アダチ竜光/北の誉酒造)
手品師であり、奇術古書専門店レッドスケルトン店主でもある、たなかまさのぶ氏より寄贈いただいたレアな逸品。
→詳細諸々「龍光さんと豆本」
芸双書4「めくらます」
−手品の世界−
編者/南博、永井啓夫、小沢昭一
(白水社) 1981年刊
※立川談志が龍光さんのバイオグラフィーを聞き出した3時間テープの一部文字興しが「奇術と話芸」として収録。
→その他詳細、雑感はこちらに書きました。
・「誰でも出来る手品と奇術〜」
(アダチ龍光:監修/八千代書院)
奥付が無く、発行年不明。あとがきの龍光の文章に「昭和31年初春」とあるので、1956年〜7年初版の本と思われます。
巻頭4ページのモノクロ写真(龍光さん若い!)。監修と云えど冒頭に「アマチュアとプロ」と題した一文を寄せているのですが、「こんな本で奇術が出来ると思ったら大間違い、プロをナメルナヨ」と遠回しに云っていて楽しい。
※同タイトルの大成書房版(1957年初版)もある?
・新潟日報 2004年6月20日(日) 「幕下りるとき」
1975年の母校鹿瀬小学校創立100周年記念式典での奇術写真や、多宝寺の釣り鐘堂前での妻、住職(これが次男か?)との写真あり。
・アサヒグラフ 1973年2月16日号「わが家の夕めし」
「粗食がいちばん」東久留米の自宅での妻との食事写真あり。
・婦人画報1975年7月号 着道楽 見開き2ページ舞台衣装について語る
●躁鬱対談 吉行淳之介(毎日新聞社)
龍光との対談「左か右かパンから時計」。龍光自身が語る天覧奇術、パン時計は一番詳細。
●対談・落語芸談 PART4
川戸貞吉(弘文出版) 立川談志が語る龍光。死の直後。
●「マジック入門」(鶴ミニライブラリー・鶴書房/初版1968年)
・LILLIPUT氏より
>MUMと言う奇術の団体の中での機関誌に藤山新太郎師がアダチ竜光師匠に関する記事を書いておられます。
→コピーを頂戴いたしました。
パン時計を演じる龍光の写真有り。
●泡亭の一夜(泡坂妻夫/1999年/新潮社→新潮文庫)
奇術講習会/パン時計道具は自作
●遠藤周作「ぐうたら会話集」(角川文庫)
第2巻に龍光との対談収録。
第1巻には初代引田天功収録。
→1〜3巻保有
※「この人たちの考え方/遠藤周作対談集」(読売新聞社/1975年刊)と同じ??(未入手)
-北杜夫、井上ひさし、柴田錬三郎、田中真紀子らとともに龍光の名が見られます。
●立川談志『談志楽屋噺』(文春文庫、1990年)
第二章「粋と爛熟」の、“惚れるだけ惚れまくった芸人―アダチ龍光”、愛情たっぷりの一文。一章まるまる書いていて、手品師になる前の話から引退後に談志一人会に来てもらった話まで
●「芸人という生き方 そして、死に方」
(矢野誠一/日本経済新聞社)
【映像】
・ものしり一夜づけ新春スペシャル・
マジックの世界舞台裏
2005年1月4日(火)23:00〜23:45
(再放送 2005年1月8日(土)16:35〜17:30)
NHK総合
出演/島田晴夫、前田知洋、山上兄弟他
※龍光さんの天覧奇術のエピソードが取り上げられました。
→私の雑感
→ちょっぴりご協力させていただきました(放映までのやりとり)
・おもいっきりテレビ「今日は何の日」 1995年10月13日放送 ビデオ。 天覧奇術、和朗亭、奥さん。
・アサダ二世氏がフジテレビで「パン時計」を演技する龍光の映像を保有!
・数多くの演芸番組の構成を担当してきた放送作家神津友好のコメントがここにある。
「昭和三十年代後半、番組を収録した上からまた別の番組を録画してしまうのが当たり前だった為、このころに最盛期を迎えた芸人の映像がほとんど残っていないことだという。『たとえば、アダチ龍光さん。いくら探しても、いい映像がないんだよ』
-あやふやや記憶だけれど、昔「テレビ探偵団」かなにかで、「笑点」出演時の龍光の映像を見たような見なかったような記憶があ。あやふやな記憶ながら、間違いなくあれカラーだったと思う。だとすると晩年の出演だったのか?
【テレビ/ラジオ出演記録】
・「奥様あなたの11時」NET(現・テレビ朝日)
-夏休み特集「ちびっこマジシャン大会」。審査委員長を務める。司会は故桂小金治。
・「早起き名人会」TBSラジオ
-色物/漫談・アダチ竜光
・「ステージ101」NHK
-1970年1月から昭和1974年3月まで放送されていたNHKの音楽バラエティ。71年12月1日(水)午後8:00〜8:45放送時にゲスト出演。この日の他の出演者はヤング101、黒沢裕一、井口典子、ザ・バロン。どうでも良いがヤング101は田中星児のデビューしたグループでもある。
●龍光さんの手形がある場所

浅草公会堂前に200名以上の芸能人、作曲家、噺家など有名人の手形が並ぶスターの広場があります。
龍光の手形は伊東四朗と三波春夫の間に。私のの手の大きさとほとんど一緒でびっくり。(2004.7.25訪問) 
【その他 書物】
・祖母の遺書→一部入手済み
詳細な家系図
山下武の『大正テレビ寄席の芸人たち』(東京堂出版)
1966年1月31日に新宿末広亭。牧野周一と柳家三亀松が芸術祭の奨励賞をもらった記念の演芸会で、龍光が司会を担当。1行ほどの記述。(足立氏より)
※つまり「大正テレビ寄席」で放送されてるってこと??映像は??
※確か、長井好弘「新宿末広亭―春夏秋冬「定点観測」」にもこの時の詳細な記述があったような気がしてます。でも龍光さんに関してはやはり1行ほどの記述だった?(朝霞図書館保有)
・中野翠の最新エッセイ「あんまりな」の「風貌のいい男80人」でも3行ほど(fromイハ子さん)
・大江戸奇術考(泡坂妻夫/平凡社新書/2001.4.18刊)
→古典奇術に関する文献→コピー有り
・米朝・上岡が語る昭和上方漫才(桂米朝/上岡龍太郎/朝日新聞社/2000.7.5刊)
→コピー有り/第3回で触れた
・下記情報提供 下田温泉氏より
-色川武大『寄席放浪記』(廣済堂文庫、昭和63年)p108より
「近年なくなったアダチ竜光(ママ)は、天海(下田注・奇術師石田天海)の柔軟さと対照的に硬骨なユーモアが合ったが、不思議なことに私は、子供のころの記憶に彼のことがない。当時、吉本系にでていたはずで、吉本興業は東京にもたくさん小屋をもっていたから、観ていて当然なのに、行きちがっていたらしい。そうして戦後、寄席ではじめて竜光を観て、長いキャリアの人らしいのにどういう経歴の人だろうと思った。知りはじめたころは名前の感じがマイナーに思えて気になった。」
同書156ページ、立川談志との対談に、
「色川:だって、昔の擬声漫談のレコードを聴くと、ほんとにつまらんものね。」
と、SP盤の存在が示唆。→触れた。
→これが後述のCD/CD-ROM収録の「四季の風景」の原盤?
【CD/CD-ROM】
●立川談志/CD「席亭 立川談志のゆめの寄席」(竹書房)
第10巻に「立川談志の『アダチ龍光』解説」「【漫談】アダチ龍光/僕の人生」収録。
前者は、立川談志による3分ほどの龍光の紹介、後者が龍光に漫談をさせた珍しい舞台の記録。
内容はタイトル通り、アダチ龍光が語る「僕の人生」。おなじみのストーリーも龍光さん自身の口から語られるとまた味わい深く、可笑しくてたまらない。
師匠の木村マリーニを始め、荘七、荘六など木村一族の詳細が語られるのは珍しい。
そして奇術師になる前にやっていた形態模写も披露。 これも初めて聞いた。
ウグイスや、カエル、ビールの栓を抜く音など。
色川武大なんぞも言ってるが、色々な本で読んだ通り、これがホントに大したことない芸で逆に笑ってしまう。
でも龍光さんは何だか得意げでまた可笑しい。 (ブランクリハラさんよりコピー寄贈)
・ザッツ!浅草芸人 〜江戸前の粋〜 New!

※ 制作:テイチクエンタテインメント(株)/キングレコード(株)/ユニバーサルミュージック(株)/ビクターエンタテインメント(株) 提供:テイチクエンタテインメント(株)
6枚組CDボックスセット
エノケン、ロッパ、渥美清、三平など浅草が生んだスターたちの芸を収録。龍光さん「凝声漫談四季の風景」収録。
→LILLIPUT氏より
> 【ザッツ!浅草芸人:江戸の粋苦:2 個性派芸人歌手ロッパ、岸井明&寄席の世界】ビクターエンターテイメント/TFC-1512/2002/7/21/2002/7/21/\15,750(5枚組)がありその中に
擬声漫談 四季の風景−アダチ竜光があり、奇術を演じる前にの声帯模写のウグイス等の芸が収録されております。
・「古今東西噺家紳士録 CD-ROM」(エーピーピーカンパニー)
-丸善が販売。収録コンテンツに『アダチ龍光「四季の風景」』
【ネタ】
・パン時計 New!
明治時代から寄席などでよく演じられていたマジックとされ、戦後は龍光が十八番として演じていました。天覧奇術でも披露。
→詳細解説


著名なマジックメーカー「ミカメクラフト」社から道具も発売されていました。解説書は少ないと云われていて、このミカメクラフト社製の道具についているマニュアルは使い物にならないとか。真にこの手品を理解する解説書としては、高木重朗氏の『不思議』(マジックマガジン社発行 Vol.5
No.18:1989年夏)があるそうです。
・トランプ
-前述の「奥様あなたの11時」出演時の模様にトランプのネタを披露する件がある。
・ダーク広和氏コメント(日本奇術協会BBS)
私の拝見した芸はロープを切って元通りに戻すマジックを楽しいおしゃべりで演じていらっしゃいました。一番感心したのはセンスから100円玉が出現する芸で客席におり、このマジックだけで10分以上演じていました。会場は大爆笑で、そのおしゃべりと存在感に圧倒されたのを覚えています。奇術協会の会長を務めていらっしゃいました。(2002.7.11)
【人柄】
ダーク広和氏コメント(日本奇術協会BBS)
アダチ先生の芸は駆け出しのコロに鈴本演芸場で拝見したことがあります。私の師匠ダーク大和と懇意にしていて、弟子の私にも革製でアダチ先生のイニシャルの入ったカードケースをいただきました。今でも大事に使用しています。宝物です。
たなかまさのぶ氏(奇術バカ一代BBS)コメント
アダチ龍光師の事は、94年、松旭斎菊代師に連れて行って頂いたFISM94でアサダ二世師と同席させて頂いたときに、チラッとお話を聞いたことがあります。
8年も前の事なので、曖昧な記憶ですが、私が少ない小遣いで、どの道具を買うか迷っていたところ、道具の話題になり、そこでこんな話を。
龍光師は奇術道具を買い込む人だったが、殆ど使わずに玄関に積み重ねておいたらしいのですが、アサダ二世師が使わないならくださいよ、と言ったところ、
何かしらの理由で、くれなかったとか。
どんな理由だったかは、思い出せないんですけども(^^;(2002.12.11)
【弟子】
・アダチ龍一
-社団法人日本奇術協会 名誉役員にこの名があるが弟子??
・アサダ二世
http://www.rakugo-kyokai.or.jp/profile.asp?code=234
http://www5a.biglobe.ne.jp/~magic-fa/pro-magician.htm
→笑芸人、
-アダチ龍光の弟子にして、故・阿佐田「麻雀放浪記」哲也の異母弟。薄い頭髪に口ひげ、という容姿は師匠譲り。
【写真】

談志人生全集第1巻・生意気ざかり(立川談志/講談社/1999.6.14刊)

米朝・上岡が語る昭和上方漫才(桂米朝/上岡龍太郎/朝日新聞社/2000.7.5刊)
【初代引田天功】
初代引田天功(1934-1979)
株式会社アルブレ総合企画 テレビ特殊美術
大脱出舞台装置
■情報求ム!
どんな小さなことでも結構です。メールでご連絡願います。
(2005.9.25追記)
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