アダチ龍光 リングの舞台写真の検証
これはすごい写真だぞ!
日本手品史の研究者、森下洋平氏がTwitterにアダチ龍光の舞台写真をアップしていらっしゃいました。
龍光得意のリングの演技で、とぼけた表情がたまらない。
頭にリングをかぶって・・・・これは、演技のオチかなにかかなぁ、と思っていました。
それから、リングを披露する龍光の動画を見返していたら・・・あ!わかった。これだ!
完全一致のシーンが見つかりました。
(「アダチ龍光の奇術入門」フジテレビ/放送日不明 より)
演技の後半で、リングを使ってカバンや三輪車など次々といろいろなものに似せた形を作るくだりがあるのですが、その中に兜を作って頭にかぶるところがあります。
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龍光は「え(い)にしげの兜」と言っているように聞こえます。
「え(い)にしげ」ってなんでしょう?
そののち、森下氏とやりとりをさせていただき、この写真が、1957年9月21~22日に開催された「松旭斎天洋 舞台生活50周年記念公演」(於・東京・有楽町 読売ホール)出演時のもので、撮影は手品研究者の平岩白風であることがわかりました。龍光61歳の時です。
「松旭斎天洋 舞台生活50周年記念公演」の開催を報じる「読売新聞」1957年8月26日夕刊記事をご紹介しましょう。
当日は小金馬、猫八、貞鳳の「お笑い三人組」の司会で初代天勝の愛弟子天春、雪子の日本手品、天旭、天麗のコミック、アダチ竜光の曲技、田村大三の指笛(伴奏 黒羽美都子)李彩の中華奇術、正楽の紙工術、荒巻規子の独唱などというプログラムのほか天洋は大魔術と、彼の苦心の作「宝珠の玉」を公演する。
森下様、貴重なお写真をありがとうございました。