■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【遁生レコード通信】 第9号 1999/1/10発行 (1998/09/22創刊) *http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/index.htm  情報提供・投稿はこちらまで kakou@t3.rim.or.jp ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■     ◇明けましておめでとうございます◇ 遁レコサイトとしては3度目のお正月を迎えることが 出来ました。今年も何卒お付き合い願います。    ・・・【Contents】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ●更新情報  ●顔文字論〜「俺雑記」草稿 〜  ●可幸月貝2年半ぶりの新作発表!  ●「98年私の5枚」からのお知らせ  ●TOPICS ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ◆更新情報◆ ・年末恒例「'98年私の5枚」続々原稿アップ中  (現在12名) ・可幸月貝2年半ぶりの新作発表!  (本誌関連記事あり) "The World of TONSEI RECORDS" http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/index.htm ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ★ トップ記事 ★ ______________________          顔 文 字 論           〜「俺雑記」草稿 〜   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ こんにちは(^O^)/ は、初めて使った・・・(^^;)。 この、文字を使って人の表情を描く「顔文字」だとか 「フェイスマーク」、時に「スマイリー」などと呼ばれ るものを最近メールやチャットはもちろんのこと、雑誌 などでも頻繁に見掛ける様になった気がする。 もちろん顔文字自体は半角英数や半角カナでやりとりし ていたパソコン通信勃発期から使われていたわけで、極 めて無機的な半角文字での会話に視覚的要素を加え、少 しでも言葉の細かいニュアンスを伝えようと考え出され たってわけだ。 でも2〜3年前は確か顔文字を文末に使うと「ニフ上が りのネットじじぃ」みたいな云われ方をしていた気がす るのだがどうか。 まぁ結局のところネット新参者が「こんな面白い表現が あるのか」と思いつつも、ひねくれて意地を張ってたっ てだけなのかもしれんが。 まぁ女の子が手紙などの文末にハートマークを書くみた いな感覚で気軽に使っちまえばいいんだろう。 私自身、パソ通やらインターネットを始め、顔文字に初 めて出会った時、「うわぁ、何か新しい世界に踏み込ん だのだなぁ」とドキドキしたものである。ただ文頭にも 書いたけれど、これまでメールにせよ何にせよ文中に顔 文字を用いたことは一度もないと思う。慣れてしまえば 簡単なんだろうけど何かメンドくさくて・・・って単に そんだけなんだけれど。まぁMSIMEやらATOK、Macだった らことえりの辞書機能に単語登録して「ははは」を変換 すれば「(^o^)」と出るってことにしちまえばいいんだ けどね。 でもでも通になるにはキーボード直打ちが基本って誰か が云ってましたけどね。 単語登録で思い出したが頻繁に使う単語、 例えば自分の名前なんかは最初の数文字を入力/変換で 出て来るように登録し、作業の効率化を図るってのはご く一般的に行われていると思う。「だいひょ」を変換し てやると 「遁生レコード代表 kakou@t3.rim.or.jp     http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/index.htm」 って出てくるみたいに。住所なんかにもよく使う手であ る。 あとそもそもウチの冠の「遁生」って文字だってある人 の造語なわけで普通に「とんせい」で変換すれば「遁世」 ってのが出てきてしまう。「とんいきる」とでもやれば 一発だが「遁生きる」に2回バックスペースが面倒だ。 これだって「とんせい=遁生」だって登録してやってい るわけだ。 あと気に入らない上司のパソコンにそいつの名前を入力 すると「バ〜カ」と出るように登録するなんてなイタズ ラも基本と云えば基本である。 脱線ついでにもうひとつ云わせてもらえば、私自身文末 に顔文字は使わないけれど、「(笑)」ってやつは好んで 使わせてもらっている。これなんかの方が雑誌媒体では おなじみかもしれない。インタビュー記事で言葉の最後 に「(笑)」が付くことで文字上では大それた発言と取れ る事柄も自嘲気味に発せられたものだって事がわかるし、 「はいお客さんここで笑って下さいよ」と林家三平のネ タみたいな役割を果たしたりもする。 まぁ「(笑)」にせよ顔文字にせよ文中にあまり使いすぎ てはいやらしいし、時と場合をわきまえないと相手に失 礼に当たる場合もあるわけで、使う側のセンスも問われ るって意味では共通だったりする。 さっきから何で使いもしない顔文字の話をしているかと 云えば、先日ある人物からいただいたメールの中に 「(⌒▽⌒;」という顔文字を見付けたからだ。 いやいやひょっとしてうまく伝わらないかもしれない。 顔文字といえば「(^O^)」やら「(^_^)」などと半角文字 が基本だと思っていた中、突如現れた全角文字を使った さらに表情豊かな顔文字。日常顔文字を頻繁に用いてい る方には既におなじみの表現なのかもしれないが、私自 身かなりのインパクトを受けた。半角オンリーのパソ通 黎明期からひらがな漢字はもちろんインターネットで2 バイトバリバリに移行した現在、それは必然と云えばそ れまでなのだが、「ひょっとして今、顔文字の世界が熱 いのでは?」と私の心をメラメラとさせたわけである。 調べてみると、あるはあるはの顔文字サイト。どこも積 極的に全角文字、記号、時にドイツ文字まで使って人の 様々な表情や動きを表現している。時にMac-Win間の互 換性を無視した機種依存文字まで用いていたりもするわ けで並々ならぬ顔文字への意欲が伝わってくる(上記顔 文字、以下で取り上げる顔文字に機種依存文字が含まれ ている場合は何卒ご了承を)。 「GOGO'S」 (http://www.synapse.ne.jp/~bagc3/index.html)では Winユーザーを対象に500種を越える顔文字のMSIMEと ATOK用辞書ファイルがアップされており、これをダウン ロードして登録すれば、一度にこれだけの数の顔文字を 自由自在に操る事が出来る。 ちょっと無断転載させていただくと  ( ̄ー ̄;)フッ・・・ とか  <( ̄^ ̄)>エッヘ 何てものは可愛いもので  ( -.-)ノ・・・−〜=〜≡〜≡ と来ると一見何が何だかわからない(「念力!!」だそ うだ。なるほどね)。  ( ・・)-○))〜〜〜〜〜〜Ю ☆)゜o゜)/ (ロケット・パ〜ンチ!)  ★O=(`_` )(メガトンパンチ!) 何てのもある。・・・いやはやいやはや。 中でも特に気に入ったのは   ( ^-^)_旦~~ これ「お茶」だそうだ。逸品である。 そんなこんなですっかり夢中になってしまった顔文字の 世界。 こうなるととことん調べたくなるのが人情ってやつ。 顔文字の歴史に関しては ・今泉洋のインターネット豆知識【98年7月2日号】 (http://town.hi-ho.ne.jp/club/kaiho/0702f_r02s.html) ・Smiley History (http://www.etl.go.jp/~harigaya/doc/kao_his.html) に詳しかった。下の「Smiley History」は'92〜93頃のニ ューズグループでのやりとりをまとめたものなのだが、 階層を上がっていったら  通商産業省工業技術院 電子技術総合研究所  電子技術総合研究所 電子基礎部 針谷 喜久雄 博士 という何ともお偉い方のサイトだった。一言ご挨拶のメ ールでも送っておきましょか。 顔文字の発祥は当然と云えば当然、パソ通先進国アメリ カってことになる。だが意外だったのが当時アメリカで 使われてた顔文字ってのが横置き型であったということ。 横置き型とは  Good job! :-) てな具合に顔を90度傾けた形のこと。半角3文字で実に スマート。 個人的にはこっちの方が好感が持てる気がする。 他のバリエーションは同じく針谷博士のサイトの ・Smiley in USA  (http://www.etl.go.jp/~harigaya/doc/kao_usa.html) をご覧アレ。 アカンべー :-P 何てのが可愛くて良いですな。 では我々が馴染みの深い「(^O^)」といった縦置きの顔型 も同じくアメリカで生まれたものかといえばどうもそう ではなく、日本産のものであるという意見がホントか嘘 か一般的であった。 だが実際これはあり得ない話ではなく、1バイト言語圏 で生まれたパソ通におけるコミュニケーションを2バイ ト文字を日常扱う我々がそのまま使うにはとてつもない 不自由があったはず。 国内のパソ通黎明期、2バイト日本語文字を使えるパソ コンはまだ普及出来る状況ではなかった。 普段なじみのない1バイトによるコミュニケーション、 半角英数ローマ字による「konnichiwa! watashi wa...」 そしてそれが半角カナになったにせよ、云いたいことを 充分に伝えるにはもどかしさが残ったことは想像に難く ない。 こんな中、横置きの顔文字が登場し、言葉のニュアンス を視覚的要素を付加することでより的確に伝える手段と して普及し、縦置きへと発展していったのではないだろ うか。そもそも半角アルファベットと数種の記号で文字 によるコミュニケーションが完成してしまっている1バ イト言語圏では顔文字の発展の必然性はなかったとも云 える。代わりに欧米では   __  _|__|_   (*-) --( * )-- ( * ) ~~~~~~~~~~~~(うまく表示されなかったら失礼!) といったイラストや画像を文字や記号で表現するアスキ ーアートの発展という方向へと向かったのではないだろ うか。 このアスキーアートもメールの署名に簡単なものを載せ たり、広告媒体などに用いられたりと身近なものとなっ ているが、かなり奥が深そうな世界である。これまた関 連サイトは全世界に無数にある。 特に ・Christopher Johnson's ASCII Art Collection  (http://www.chris.com/ascii_art_menu.html) は圧巻。小物から超特大アスキーアートまでテーマ別に まとめてある。また画像ファイルからアスキーアートを 作成するシェアウェア何てものもあった。 (http://www.sigsoftware.com/emaileffects/index.html) 日本産とされる縦置き型顔文字、上記「Smiley History」 ではその創始者を巡ってのやりとりが収録されている。 この中では'86年頃まだ実験段階にあった「アスキーネッ ト」で若林という方が「(^_^)」をハンドルとIDの後に使 ったのが一番古いとされているが、縦置き型顔文字自体 を若林氏が考案したものかというと、そこまでは本人に はわからないとしている。 ここでは「私が最初だ」と主張する方が数人登場するが、 横置き型顔文字という見本があったということ、日本に おける1バイトコミュニケーションの不自由さという2 つの要因から、クローズドなパソ通というネットワーク が作られていく中で、同時発生的に縦置き型顔文字が生 まれていったという可能性が強い。               ◆ そんなこんなで顔文字の世界について素人ながらに巡っ てきた。 パソ通やインターネットの世界に於いて、日本語文字は もちろん2バイトをほぼ自由に扱えるようになったと云 える現在、それでもまだメールなどテキスト中心のコミ ュニケーションは日常頻繁に行われている。 不自由さの中の苦肉の策という意味での発展の必要性は なくなったかもしれないが、より遊びの要素を強くし様 々なバリエーションをもってたくさんの人々に使われて いるわけだ。 くれぐれも機種依存文字にはご注意をせっかくの顔文字 も化けてしまっては云いたいことを伝えるのも逆に妨げ になるなってしまうわけで。 これからは私も使ってみましょうか。 では(^O^)/。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● --------------------------------------------------   可幸月貝's Back!!   ◇2年半ぶりの新作発表! -------------------------------------------------- ◆可幸月貝「fragment'95-'98」(TORCD-1)  1,000円(送料+手数料込) 全9曲 遁生レコード4ヶ月ぶりのリリースは、初のCD作品、2 年半ぶりの新作となる可幸月貝のアルバム 「fragment'95-'98」。 遁生、ブランの活動と平行して録り貯めたソロ宅録作品 の集大成。 前作から3曲、遁生時代のデモ、ブランのボツ曲のセル フカバー、その他新曲多数の充実の内容。 全編湿り気と 歪んだ映像に包まれた超私的な音世界。 現在遁レコサイトでは「可幸月貝's Back!!」キャンペー ンを実施中です。小特集も慣行、レビュー、試聴コーナ ー、インタビューを掲載。是非一読あれ! 【これで一発試聴コーナー】  *RealAudioで収録(ストリーム再生) ・intro  http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/ram/1.ram ・甘い煙  http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/ram/2.ram ・空っぽの僕  http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/ram/3.ram ・君  http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/ram/kimi.ram ・可愛い君  http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/ram/6.ram ・blue sunday  http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/ram/8.ram ─◇───────────────────────  年末年始恒例「'98年私の5枚」   絶賛アップ中! と 引き続き原稿募集中         のお知らせ ───────────────────────◇─ 前号、及び遁レコサイトで告知させていただきました年 末年始恒例企画「'98年私の5枚」、今回も実にたくさ んの方々にご執筆いただきました。現在12人分の原稿を アップ中です。 執筆者一覧と彼らがトップに挙げたアルバムを以下に掲 載します。続きは是非遁レコサイトでご覧下さい。 今回も小冊子にまとめよりたくさんの方々にご覧になっ ていただける形にしたいと考えております。 ●平田徳雨(シノワ/トレモロ家族)  A DISTANT SHORE/TRACEY THORN ●古江尚(絶対無/伽藍堂)  RIALTO/RIALTO ●古殿竜夫(BB5エキスパート)  Imagination/Brian Wilson ●山内かおり(シノワ)  MELODIES FOR YOU/  UNIVERSAL SOFT ROCK COLLECTION VOL.1 ●六弦斎(ホームラン商会)  気まぐれ/石川セリ ●筒井陽一(DM研/月面遊園地)  3×3×3/ゆらゆら帝国 ●石垣窓(フリーボ)  CAR WHEELS ON A GRAVEL ROAD/LUCINDA WILLIAMS ●金森幹夫(Cheepnis Pages)  Expletive Delighted!/Fairport Convention ●すまいる魔人YOSHI(BeachBoys Cult Pages)  FLYING HIGH/Gene Clark ●Daisei Inoue(Diesays/Minor Records )  Nagual Site/Sacred System (Bill Laswell) ●オカモト(フラ、元ブラン)  THE PROSTHETIC CUBANS/  MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS ●アダチカツノリ(遁生レコード代表)  Endless Harmony/The Beach Boys なお、もちろん現在も原稿受付中です。到着次第順次ア ップさせていただきます。是非ともお気軽に! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ---◆ TOPICS◆------ ○遁レコも執筆する 「TMJ」(http://plaza14.mbn.or.jp/~lithium/tmj.htm)  が今月をもって閉鎖の運びとなる。作者の熱意の喪失  が大きな理由だそうだが、一つの時代を築いたサイト  とも云え、誠に残念である。  未読の方は今のウチに是非!!  ************************************************** ▼情報提供・投稿はこちらまで kakou@t3.rim.or.jp 「遁レコ通信掲載希望」の旨を明記して下さい。 ▼バックナンバーは遁レコサイトにございます。 ▼新規登録/解除は以下で行うことが出来ます。  http://flier.pos.to/itiran/00000043.html ▼バックナンバーは遁レコサイトにございます。 ************************************************** ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ __/遁生レコード__/__/__/__/__/__/__/__/ __/ http://www.t3.rim.or.jp/~kakou/index.htm / __/__/文責/アダチ kakou@t3.rim.or.jp__/__/ __/__/__/__/__/ ICQ#13101410 __/__/__/ __/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■