ブラン 2002年3月24日(日) 「起承転結」 三軒茶屋グレープフルーツムーン 共演/わがままな月・東京液・悦楽共犯者
いつも初めてのハコに出演する際は妙な緊張感があって、本番までドギマギして落ち着かないのですが、今回もいざ演奏が始まるまで頭がうまく回ってないというか、ボーっとした感じでおりました。でもいざフタを開けてみれば大変リラックスしながら演奏に集中できて、演奏後も大変心地よく、こんな気分なのは実に久しぶりでありました。 グレープフルーツムーンは立ち見含めて5〜60人で満杯になるような空間に、同じ高さで演奏スペースがあるという、演者と観客に不思議な親密感が起こる場所です。わがままな月のめぐろさんが「グレープフルーツムーンはクセになりますよ」と少し前におっしゃっていたのですが、確かにその通り、またやってみたいハコであります。 さてブランです。今回のセットリストは 出来たてホヤホヤの新曲「ムード」は次週の大阪公演に間に合えばと思って仕込んでおったのですが、前週のリハでポンポンとうまい具合にまとまり、今回の初披露と相成りました。ずっとこういう「云いたいこと云ったらすぱっと終わる」スピードロックを作りたいともやもやと思っておりました。しゃべくり型の唄はまだ少々こなれていない部分もあったというのが正直なところなのですが、もっと良くなると思っております。 「この手のリフで何分も引っ張ってだらだらと長い曲にするバンドがよくあるけど、ブランはそんな手使わないぜ!」といった具合で、新境地かもと自負しております。 また今回のグレープフルーツムーンにはピアノが備え付けであるということで準備しておりました「夢」と「夢うつつ」のピアノメインのドラムレスバージョンも今回の聴かせどころでございましたがいかがでしたでしょうか。 爆音ガンガンで叫んでるだけがブランじゃないぜといったところで、ハコの雰囲気にあったしっとりとした趣にてご披露させていただきました。また是非機会がございましたらトライしてみたいと思っております。 あともう一点、今回の新趣向として「愛想いいブラン」というのもひとつのテーマでございました。なんとなくずっと思うところがあったのですが、同じ演奏聴いてもらうんだし、お客様は敵でもなんでもないんだし、我々も別にスターでもカリスマでもなんでもないわけで、演者と観客で同じ空間を作っているだということを改めて確認したというか、それを形で出そうと思ったというか、はい。といっても大した話でなくて、単に出演直前の楽屋で「MCで今日は3人ともしゃべろう」ということを決めたってことだけなんですけどね。でも個人的には「ブラン革命だ!」と思ってたりして。 そんなわけで、緩急、新旧入り混じりの2002年型ブラン、充実の出し物であったと自負しておりますがいかがでございましたでしょうか。日曜の10時近くの出演であったにも関わらず、たくさんのご来場に感謝感激であります。 イベント総体としてもそれれぞれのバンドが独自の個性を発揮していて充実しておりました。わがままな月のめぐろさんの唄、個人的にはとっても好きで、生で聴いて改めてうっとりいたしました。また今年中にご一緒しましょうとお話をしております。噂では耳にしていたハードフォーク弾き語り悦楽共犯者さんもすごいインパクトでありました。 11時近くの終演で打ち上げにゆっくり参加することができず、大変残念に思っております。いろいろお話したい方々もたくさんおったのですが。 そんなわけで、充実の一夜でございました。(2002.3.25了)
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