【代表、レイ・マンザレクと接触】




行って来ましたロサンゼルス。照りつける太陽、真っ青の空・・・もう全てがどうでもいいって感じであります。こりゃ良い音楽も生まれようってもの。この太陽で頭をボーっとすりゃサーフィンミュージックも流行ろうってもの。「PetSounds」にそっぽ向くのもうなづける。
バーズにバッファローにドアーズと良いバンドもたくさん出てる。いいですねぇ、とにかく彼らが生まれたところで同じ空気を吸えるだけでもたまらんものがございます。

映画スタジオをそのままアミューズメントパークにしてしまったUniversal Studio脇にあるCity Walkをぶらぶら。各種映画キャラグッズのお店やらを冷やかし、ハードロックカフェでベロベロに。さぁCD買いまくろうかとCD店へ。
うーん、別に安くない。「Sale!!」などと書かれている割には1枚15ドル近くする商品がほとんど。品揃えも日本の輸入レコード店の方が優れている。配列もアルファベット順になってないし、じゃあ何の順だろ、50音順か?そんなわけあるはずもなく、つまりめちゃくちゃに並んでるわけで正直期待はずれ。

・・・・むむむ。CDを買うのはあきらめよう。ホテルに帰ろうかと店を出ようとしたその時、私は思わぬビラを発見した。
黄色の紙に汚いコピー。普段だったら恐らく手にしなかったであろうに、何故かその時は感じるものがあったのか。ふむふむ「同士よ、君に会いたい」という森村のイタコからの呼び声だったのかもしれないな。

raybira.jpg
RAY MANZAREK
LIGHT MY FIRE
My Life with the Doors
Autograph signing
July18,1998 2:00pm


レイ・マンザレクのサイン会!!しかも明日!!
どうやらレイのドアーズ本の営業サイン会のようだ。・・・こんな冴えないビラにこんな重要なことが。・・・行くしかない。

当日、少し2時を回ってしまったが昨日のレコード店へ到着。別段変わった雰囲気はない。ホントにやるんかいな。普通<店頭にポスター貼りまくって「あのドアーズのレイ・マンザレクがやって来る!!」とかやるでしょが。
でもビラには今日2時からこの場所でと間違いなく書いてある。取り敢えず店頭をブラブラ。

おっ、ふむふむ。十数人が列を作っている。ここでやるみたいだ。皆レイの出した本やドアーズのレコードを片手ににこにこしている。十代の女の子が多いが、よく見ると目つきが怪しい「ドアーズ聴いてます歴ウン十年」てな兄ちゃんもちらほら。・・・いいねぇ。

ひとりの人の良さそうなお姉ちゃんに「その本はどこに売ってるの?」と訊ねると「そこ」と指をさした。
うわっ、全然気付かんかった。レジ横にレイの本がディスプレイされていた・・・あ、あ、あ!!
私の真ん前にレイがいた。デ、デケえ・・・。

ビラの写真の通りトレードマークだったストレートの長髪はすっかり短く切られ、実際ドアーズがデビューしたのは30年も前なわけで、すっかりオっさん。まぁ、しゃあないんだけどな。

レイはファンにせがまれての写真撮影に快く応じていた。ボーっとする私は撮影の思いっきり邪魔をしていたようだ。それにしてもデケえ・・・。

オレも写真、写真。
カメラを取りに急ぎ、戻るとそこにはレイはいない・・・。 パチパチパチ・・・。
CD店の階段の下に十数人、階段上でレイがしゃべる。・・・何だこのシチュエーション?

店員に話を聞くと、このお店でレイの本を買った人はレイのサインと挙手で質問が出来る、という主旨のイベントだそうだ。・・・なんだかなぁ、アイドルみてぇだな。

レイは「はい、次の人」と次々と質問を受け、ひとつひとつ丁寧に受け答えしているようだった。英語達者じゃないから雰囲気からね。
ひとりひとりの質問内容も長い。濃いーファンが多いってのは日本もここも変わんないんだな。

でもなぁ、もしオレだったら何を質問するかなぁ。やっぱジム・モリソンのことだろうなぁ。いくらドアーズ本の出版記念のイベントとはいえ、地道に音楽活動を続けている人に20年以上も前にし死んだ人間のことばっかり聞くってのはどうなんだろなぁ。何か悪い気がするな。ま、英語達者じゃないからいいんだけど。

レイの
じむもりそん いず のっと くれーじー!!

という異常に力んだ言葉が耳にこびりついて離れない。
しかし、何で現在形なんだ?やばいわ、こいつ。



(C)TONSEI RECORDS