祝来日ブライアン・ウィルソン
   99年7月14日〜嗚呼運命の時〜

浜尾 六郎

 
7月14日(水)ブライアンウィルソン来日最終公演。
当日は朝からとにかく落ち着かず、必要以上の期待をしてしまっている自分を戒めることしばし。7時開演なのにもう5時半過ぎには会場である東京駅・有楽町駅そばの東京国際フォーラムに到着。それまでも時計ばっかり気にするわ、カバンにチケットが入っているか何度も何度も確認してで、傍目から見たらすごい大金の運び屋位に見えたかも知れないな・・・「金はやるからチケットだけは勘弁!」という言葉が何度も頭に浮かんだけど、そもそもホントの運び屋だったらそんなそわそわせず、もっとスマートにやるだろう。

あと気になったのが当日の大雨。
カバンから染み込んだ雨でチケットが濡れて文字が判別出来なくなったらどうしよう。入場を断られたらどうしよう。こんなことならビニールに包んでくればよかった。・・・もうとにかくそんなことばかり考えていた。

しかしねぇ、いるいる。
もう既に並んでる方々がいらっしゃる。というか多分当日券目当ての人たちか。辺りを見回してみるとベンチに座ってニコニコしている人たちがたくさんいて、自然とこちらもたまらない気分になってくる。
会社帰りに慌てて駆けつける人、ダフ屋に大枚叩いている人・・・みんなそれぞれの思いを持ってここに集まっているんだなぁと考えたら目の前がかすんで来た・・・いかんいかん。

そんなこんなでここで開場を待っていてもよいのだけれど、取り敢えず落ち着かなきゃいかんと時間まで一杯引っかけることにした。「地鶏と地ビール こだわりや」が果たしてブライアン前にふさわしいものだったのかは別として、こんな状態じゃ見れるもんも見れやしないのである。

あんまり酔っぱらうわけにはいかんし、ビール飲んでライブ中、上にせよ下にせよもよおして来ても困るので梅酒2杯をちびちびとやる・・・少しずつ落ち着いては来た。それでも気が付くと時計を見てしまう・・・あと50分後にはビデオが始まっている。1時間後には演奏聴いてんのかなぁ・・・飲・・・あと45分後にはビデオが始まっている。55分後には演奏聴いてんのかなぁ・・・飲・・・あと40分後にはビデオが始まっている。50分後には演奏聴いてんのかなぁ・・・飲・・・飲飲・・・飲飲飲飲飲飲・・・あ、ちと待てよ。飲酒者は入場断られたりしないだろうな。慌ててチケットの注意事項確認してみたりして・・・ホント呆れたものである。

継続して聴いていたかは別としてお気に入りのバンドではビートルズより出会ったのは早い。そしてここ数年の私の生活におけるビーチボーイズ度、とりわけブライアンの密度の高さにはとてつもないものがあった。はじめは「夏・海・女の子」の楽しいビーチボーイズ像に飛びつき、次に「PetSounds」「Smile」を中心とする「ブライアンの狂気・天才ストーリー」に夢中になった。そしてのめり込めばのめり込むほどカールの唄声の素晴らしさやデニスのキースムーンにも通ずるかっこよさ、ブルースの貢献度、そしてマイクだって楽器や作曲はイマイチでも、ビーチボーイズが90年代になっても現役として認識されるのは彼の存在抜きには語れないだろう(個人的にはまだ少し保留したい部分はあるけど)し、アルも・・・・うーん・・・アルは・・・とにかく、ブライアンの才能を中心としてメンバーの個性が有機的に結びつきあっているビーチボーイズ像が見えるようになってから、彼らの音楽に対する私の信頼は決定的となり、そして忘れかけていた「音楽に夢中になる」という感覚を久々に蘇らせてくれた。そう、おいらだってまだ終わってはいないのだ。

しかしデニスとカールがいない現在、マイクがビーチボーイズを名乗りツアーをし、アルもブライアンの娘らと別個ビーチボーイズの曲を演奏するバンドを率いている。そしてブライアンのソロ活動・・・真にビーチボーイズを生で聴くということは叶わないけれど、今この国でそこに一番近い選択肢はブライアンのライブを体験することだというのは間違いない。

結論は出た。
やはりこいつは大変なことだ。・・・・い、いたた。今度は胃が痛くなって来た。

勘定を済ませ6時半に会場入り。チケットの文字がにじむこともなかったし、飲酒に文句いわれることもなかった。さ、いよいよ出陣!
6時開場であったので思ったほどの混雑はなく、そのまま真っ直ぐグッズ販売所へ。
何かおかしいなと思ったらTシャツ、パンフともに全て売り切れで、汚ねぇ紙切れに住所記入して料金先払いで後日郵送って形。「数読み間違って商売のチャンス逃してやがる」とニヤリ笑って一瞬思ったけど、2000円のパンフ買って送料1000円取ろうってのはちと違うんじゃないか。同じ金払って昨日、一昨日来た人が2000円で買えるものに何で高い金払わなきゃならんのだ。機会は均等であるべき。主催者側は何か 絶対勘違いしてると思ったが、周りで別段騒いでいる人もいないので私も素直に3000円を支払うことにした。

私の席は前から31列目、ステージから見て右端の方だったが客席がU字に設置されているので見ずらいという感はない。椅子も広めに作られているので落ち着いて楽しめそうだ。
ライブの何が嫌いって隣の人のひじが当たることなんだよな。こっちとしたら自分のひじを当てるのも嫌だから自ずと縮こまったかっこになってしまう。そんなこと気にしてたら集中が出来んのだよ。

会場内にはビーチボーイズの曲がひたすら流れていて、自分の曲をSEとするブライアンにニヤリ。でも当然演奏する曲はちゃんと外してあったみたい。特に珍しい音源というわけではなかったと思う。

ついに開演の7時をまわる。
いよいよだ、いよいよだ。でもまずはビデオからだよな。ブライアンはまだ出てこないよな。ソワソワそわそわ。カバンを椅子の下に置くか、ひざの上に置くか、それとも・・・そんなことやってるうちに7時15分、会場の明りが落ちた。

大きな拍手とともにブライアンのヒストリー映像が始まる。
冒頭「Lay Down Burden」のイントロのアカペラが大音量で聴こえた瞬間、身体中にゾクゾクと震えが走った。
映像は「Endless Harmony」や「I Just Wasn't Made〜」など基本的に既知のものが多かったが、アウトテイクものなのか、インタビューのシチュエーションは一緒でも質問が違ったり、上記タイトル収録より答えが長かったりとドキドキする瞬間も多かった。といっても数十分でブライアン「知ってるつもり」をやるってわ けで、さらっさらっと彼の人生を追っていく。とにかく伝わってくるのが、今ブライアンは家族と安らぎをつかんで、人間的に充実期にあるってこと。会場にも姿をみせてたというメリンダ夫人の存在なくして今日の日はなかったのかもなと思うことしばし。とにかく今、安心して音楽に向かいあえるようになったブライアンをこれからまさに目の当たりにするわけである。

映像のエンドロールが流れ1曲目「The Little Girl I Once Knew」のイントロが聴こえて来た。お、おい。ちょっと待ってよ。心の準備が出来てないって・・・ステージに出てくるメンバー、真ん中のピアノに座ったあの巨体は・・・・ブライアンだ!と思ったらまだステージに残っているスクリーンに「ちょっと待って。やり直しだ」の文字。一瞬演奏が止まり、いよいよスタート・・・後で知ったけどこれって細かい演出だったって訳。いきなり分厚いコーラスと完璧な演奏。ビーチボーイズのライブはブートやらでたくさん聴いてきたつもりだけど、ここまでの完成度って多分なかったはず。これは生で初めて見たっていう贔屓目抜きでホントの話。ワンダーミンツやジェフリー・フォスケットのことはその名前以外良く知らなかった私ですか、新旧ミュージシャンのブライアンの人選の手腕に感心することしばしって、そん時はそんなこと考える余 裕などなかったけど。

続く2曲目、私の大好きな「This Whole World」、そして「Don't Worry Baby」「Kiss Me Baby」「In My Room」「Surfer Girl」・・・とにかく曲順は最初からわかっているのだけれど、こうも目の前で立て続けにやられるともうついていくのに必死。泣いてる暇なんてないぜ、もうどっかへ連れてってくれ!

一息入れてご機嫌のブライアンの「Satnd Up!!」「やっぱ座れ!」「立て!」声。そこで来たのが「California Girls」。お客さんの手拍子が音頭チックで「これって"カルフォルニア娘音頭"だな」などと考える余裕も出てきた。「狂気のブライアンストーリーなんてクソ食らえ。もうめちゃめちゃ幸せ〜!」口には出さないものの、たまらないたまらない。

すかさず「Do It Again」が来て前半戦で既に最高潮。映画「I Just Wasn't Made〜」でも娘たちとの共演でラストに演奏されていたけど、この曲って今ブライアンに唄われるためにあるのではとも思える。も、もう我慢できない一緒に唄わせてくれ〜!「パーパーパ〜パーパパ〜」た、たまらん。

続いて「64年のビーチボーイズのナンバーだ」と紹介された「I Get Around」、あのコーラスが目の前で完璧にやられてますぜ、今。あ、俺、踊ってる・・うわ、でもか、身体が・・・。
「アリガト」
と日本語は飛び出すし、
「会場内は禁煙です」
てなジョークも飛び出す。とにかく、色々云われるけどブライアンってユーモアの人だってこと再認識。

さ、次、次。
次はあれだろ。
個人的に特に楽しみだった「PetSounds」インスト2曲の連ちゃん「Let's Go Away for a While」と「Pet Sounds」。信じられますか?こいつを完璧に再現しやがった。そんな中それまで正面を向いていたブライアンはくるっとイスを回し、じっとバンドを見つめている。あの偏執的な目でにらんでいたら最高なのにって思ったけど、やることないから後ろ向いてたって感じなのが可笑しかった。大阪公演では手持ちぶたさでイスに乗ってグルグル回ってたって話しだし。
「Pet Sounds」の最後にはオリジナルにはないインプロがあったりして実に良い。とにかくこいつら本気なのである。

誰かが「これはどんなステレオでも再現できない音」と云っていたけど、まさにその通り。あの「Pet Sounds Sessions」でも様々なブートでも見えてこなかった音がこの耳に届いた。ブライアンの声はないけれど、手持ちぶたさで困っているけど、これは紛れもなくブライアンの音楽で、ブライアンが30年以上も前に産み落とした子供たちなんだ。

会場大興奮の中、「South American」へ。
しかしねぇ、こうぽっと最新曲と並べられても全然違和感ないんだよなぁ。まぁ商売文句上なんたろうけど「Imagination」って「90年代の"PetSounds"」みたいな書かれ方してた気がするけど実際は「Sunflower」とか「Love You」B面とかの感触に近くて、より豊かな音が奏でられてるってことを再認識。

お。
曲の終わりと共にブライアンがマイクを外そうとしてる。た、立った!
すかさず始まる「Surfin USA」。ハンドマイクのブライアンはダンスをしようとしているが身体がついていかない・・・・こ、これって宴会場のカラオケ親父!?・・・でも唄声は紛れもなくブライアン。・・・・可笑しさと感動の入り交じる何とも不思議な感覚。
とにかくとにかくブライアンが楽しそうで、声のハリも実によい。

第1部の最後はブライアンが熱烈に取り上げることを希望したという「Back Home」。
「Brian's Backキャンペーン」でおなじみ「15 Big One」収録曲。個人的にはそれほど好きな曲ではなかったのだが、唄の意味とか考えたら何だかこみ上げてきやがった。いい唄じゃねぇか。
そんで今だからこそこんなに素敵に唄えるんだね。
ありがとうありがとう・・・と考えてると演奏が終わっていないのに唄い終わったらもう一目散に引っ込んでいくブライアン。ハハハハ、ホント一目散。

ジェフリー・フォスケットが「15分間休憩です」とMCして第1部終了。
何だかとてつもなく高揚しているのがわかる。とにかく一息入れよう。
コーヒー飲んで、トイレ行ったらもう「第2部が始まりまーす」のアナウンス。急いで急いで着席。 さ、1曲目はいきなりあれだ。

第2部。まずジェフリー・フォスケットが登場し、メンバー紹介。
他のメンバーはもちろんだがワンダーミンツが熱烈に迎えられる。さ、いよいよブライアン。とんでもない拍手の中手でも振りながら出てくるかと思いきや、脇目も振らず一直線にステージにやってくる。・・・ハハハ。

でもでもでも鳴りやまぬ拍手。
ジェフリー・フォスケットがハンドクラップを求め・・・・き、来たぁ!!「Wouldn't It be Nice」だぁ!!
「ウーンドイビナイス」の「ウー」がちと苦しそうなのはご愛敬。いやいや完璧ですなぁ。ちとスロー気味なのがまた良い。もうひたすら拍手拍手・・・・。
立て続けに来たのが「Sloop John B」。あのアルペジオが生で鳴ってるよ〜!!
もういきなり冷静さを失ってまんがな。もうしゃない。一緒に唄うしかない。でもブライアンの声が聴けなくなるから口パクだ。メインのラインもコーラスラインもいっぺんに唄っちゃうもんね。
とにかくとにかく思ったのがバックのメンバーが全てブライアンに敬意を示しつつ、ブライアンの音楽に愛情を持って接しているって事。それが一歩間違えれば懐メロライブになりかねないこのツアーをこれほどまでに感動的な場にしているわけで。まだまだ中盤ながらブライアンを信じて来て良かったと感慨深くなる。

ああああああああああああ。
もう〜大好きな「Darlin'」だ!カールのボーカルにも負けませんぜ。もうもう一人で大盛り上がり。ソウルフルBBの最高傑作ですなぁ。口パク唄いがもう止まらない。ねぇ、ブライアンおいらも一緒に唄ってるんだからね。
続けざま「Sunflower」収録の大傑作「Add Some Music To Your Day」だよ。「Darlin'」ともどもツアー当初は取り上げてなかったモンね。前はこの2曲の代わりにニルソンのカバー「This Could Be the Night」が入ってたらしいけど、2曲とも大好きな曲で何か得した気分。のタイトルのリフレインにもう気分は夢見がち。

カール追悼のMCが入ってしんみり「Lay Down Burden」。
何かとブライアン中心に語られるビーチボーイズだけれど、カールの存在がどれだけ重要だったかということを改めて考えたらこみ上げてきやがった。あと少しだから我慢しろ、オレ。
そんでカールが「唄わせてもらったことを光栄に思う」と語っていた「God Only Knows」が来たもんだからたまらない。私ゃある時期この曲にホント支えられたものでした。なんか色んなこと思い出してしまったり・・・・お、おい「Good Vibrations」だよ。サイケなライティングにもう黙ってられない。この曲のジャジーなベースはホントたまらんよ。やば、朦朧としてきた。しかし気持ちええねぇ。こんな曲一体どうやって作ったんだよ。お、踊れ〜!!唄え〜!!
「ダダダダダー、ダダダー」・・・・止まらん。もう場内大興奮。

興奮さめやらぬ中「Your Imagination」。
ブライアンのホントの復活はここから始まったんだ。昨年この曲を初めて聴いたときホント目の前がぱっと開ける感じがしたモンなぁ。何だか「ブライアンってオレの人生か?」という言葉がよぎる。
うん、いいよいいよそれで。こんな幸せな人生ならそれでいい。宗教にすがる気持ちがこの年になってわかったよ。

さてさてもはや盛り上がるしかない「Help Me Rhonda」。若きマイクがモンキーダンスする姿が目に浮かぶ。3ヶ月後に残りのBBと合流してツアーするってホントなのかい?
頼むからまた日本に来てくれよ。しかしホント老若男女たまらない選曲だよ・・・・「ドンドド、パン。ドンド、ドパン」あ、ホントにやるんだ「Be My Baby」。しかしここまでブライアンに敬意を示されてるフィルスペクターって幸せ者だよなぁ。どう考えたって負けてないのになぁ。あ、あれ?また唄い終わったら一目散で引っ込んでくブライアン・・・・ハハハ。

さぁもちろんこれで終わっていただくわけには行かない。
鳴りやまぬ拍手とアンコールの声。ああああああ時間よ止まってくれぇ〜。

アンコールは「Caroline No」から。
しかししかし素晴らしい。90年代にこの曲に新たな命が吹き込まれたのは間違いない。レコードではあまり聞こえなかったビブラフォンの音がたまらない。・・・もうダメになりそう。
当時の奥さんマリリンは自分のことを唄っているもんだと思っているが、実は高校時代のあこがれの女の子のことを唄ってるというのもすごい。いまだ思い入れたっぷりに唄うブライアン。ラストの「Caroline No」の叫びには全身震えが来ました。全体通して最高の瞬間でした。

さ、盛り上がっていこう「All Summer Long」。さわやかな夏の空はおいらにゃ似合わないけれどブライアンの唄の世界ではみんなの仲間さ。僕も君と一緒でサーフィンは出来ないけどね。
こんなの楽しい唄なのに涙がちょちょ切れそうなのは何故??
「バ、バ、バ、バーバーアン」・・・よっしゃぁ、行くぜの「Barbara Ann」、そんでラストは「Fun Fun Fun」。これで盛り上がらなかったらモグリだって。踊って唄ってもう汗だくだくだく。
拍手しすぎで手が痛い・・・・もう後は野となれ山となれ!!!・・・・一目散でブライアンが引っ込んで行く・・・・置いかないで〜!!

もっと、もっとやって!!
もう必死のアンコール。こんなことしたのって中学の時のレベッカのライブ以来かも。「ノッコ〜」とか云って。

そんでいよいよラスト。
ピアノとコーラスとブライアンだけの「Love And Mercy」はこの幸せな時間の最後を締めくくるにはあまりにも素晴らしすぎて、真後ろから聞こえた「この曲知らないよ」などと云うバカな声など全然気にならない位、暖かで優しくて、また明日からがんばろうって気持ちになりました。ブライアンありがとう。ホント貴方に会いに来て幸せでした。
一同いちど袖へ引っ込んでしまったけれどもう一度ちゃんとお礼の気持ちを伝えたくて拍手はやめませんでした。それに答えて再びステージへ現れたブライアン。シールドに足を引っかけてコケたのも見逃しませんでしたが、とにかく貴方に出会えて私は幸せです。ここまで貴方にのめり込めた理由も何となくわかった気がいたします。これからも貴方の音楽を聴き続けますのでまたこの日本へ来て下さい。貴方が飛行機が大嫌いだって云うことも知ってます。でも待ってます。

とにかくとにかくありがとう。至福の時をありがとう。
ブライアンは伝説でも神でもない。ただ単に今ここで素敵な音楽を奏でた人でしかないんだ。
それがとてもうれしくて何だがボーっとしてしまいます。
(99.7.19.)


(C)TONSEI RECORDS