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ブランソロジー解説・覚書・言い訳

アダチカツノリ(TONSEi RECORDS/ブラン)
2001.8.14記



この度はお盆の慌ただしい中、ブラン8月2公演に貴重なお時間を割いていただきまして誠にありがとうございます。ブラン一同心より感謝いたします。
お礼といっても大したことは出来ませぬが、このようなCDを作ってみました。ブランソロジーであります。結成から現メンバーとなる以前の私どもの試行錯誤をまとめてみました。是非御一聴いただけましたら幸 いです。

以下、我々の活動の変遷を書き殴ってみます。
このCDをお聴きいただきながら私の云い訳に耳を傾けていただければと思っております。


■遁生 1994年夏〜1997.6
メンバー/アダチカツノリ(唄、ギター)、メグ(ベース)、高橋綾子(ドラム)

track1-5が初代メンバーによる演奏となります。当初はレーベル名となっている遁生を名乗っておりました。結成当初「私の弾き語りに装飾的にリズム隊を付ける」というフォークシンガー的なアプローチをコンセプトとしておりましたが、徐々にバンドとしての自我が目覚めてきたというか、メンバーで楽曲をあれやこれやいじってまとめるという当たり前と云えば当たり前の行為が楽しくなり始めたのが95年からこの時期に当たります。その代わり1曲が完成に至る間での時間は膨大なものとなりましたが。

「夢」は結成から2曲目に出来た曲。現在も改めて取り上げるようになったりで、一番長く演奏をしている曲です。「私の弾き語りに装飾的にリズム隊を付ける」というコンセプトはこの辺りから感じ取っていただけるかもしれません。曲の雰囲気としては「誕生」のようなものが多かったのですが。「誕生」は最初期から発展してロック的なアプローチを取り入れ始めた過渡期の楽曲で、拙い演奏と青臭い詞ではありますが個人的にはしばらくお気に入りの1曲でありました。今聴き返してみて「こいつは私の"Happiness is a Warm Gun"だ」と自惚れてみたり。

「瓶」はデモバージョンと併せて収録いたしました。
ブランはよく「サイケバンド」と形容されますが、そういったものを意識した楽曲は正直この曲くらいなのです(この言葉、私も商売文句として時々使わせていただいてますが・・・)。1ワーズ繰り返しで演奏が7変化するというアプローチはまた機会があればやってみたいものです。20000Vで活動していてなんですが、足でサンプルトーンを弾く、もとい踏むというスタイルはキリヒトのこと全然知らないでやってました。

「貝」はお宝、ギューンオムニバス「あぶない音楽」レコーディングのアウトテイクです。97年6月の大阪初遠征時に数時間で強行レコーディング、アルバムにはブラン(ex.遁生)名義で「自爆」が収録されました。当時のバタバタロックスタイルでおもちゃ箱ひっくり返したような演奏で楽しいですな。

厳密にはブラン第1期と時期がクロスしておりますが、このメンバーでレコーディング、ライブを行ったのはこの大阪遠征時で最後となりました。


■ブラン第1期 1997.4〜1998.10.
メンバー/アダチカツノリ(唄、ギター)、メグ(ベース)、オカモト(ドラム)

track 7-8がこのメンバーでの演奏になります。実際この日はオカモト氏はヘルプの立場で演奏していただき、20000Vへの出演時の名義は遁生であったのですが、直後に正式にパーマメントメンバーとなり、バンド名を変更いたしました。バンドロック道を突き進みはじめた時期です。「夢」はここまで来たかの長尺でインプロというものを初めて取り入れました。「君をさらって」は近い内にまた機会があれば演奏したい曲です。この直後にVelvet Undergroundの「Ocean」を意識した海の波が押してはひいてと表情を変えるアプローチでアレンジをがらっと変え、長く演奏しておりました。そちらの方は「at Fandango 980621」(TORCD-2)でお聴きいただけます。個人的にはどちらも好きです。


■ブラン + フラ 1998.10.
メンバー/アダチカツノリ(唄、ギター)、オカモト(ドラム)、サカテヨウスケ(ベース)、タニオカサトシ(ギター)

track 9メグが突然の大阪武者修行へというアクシデントがあり、オカモトがブランと平行して演奏していたフラのメンバーを交えて1回だけライブ演奏を行った時の音源が「夢うつつ」。

このライブでブラン第1期は活動を終了するのだけれど、それを知ってか知らずか後にも先にも例の無いクールで冷めた演奏が印象的で気に入っている音源です。このライブに向けての数ヶ月、面白かったけど、バンドメンバー3人以上は私の力量として難しいと思ったりもいたしました。


■可幸月貝 1995年〜
バンド活動と平行して宅録での音楽作成というのもある一定の波でのめり込んだりでちまちまと行っております。しかしDTMなどという格好いいものでは断じてございません。MTRに一個一個アナログで音を入れていく地味ぃな人間臭い宅録であります。「blue sunday」はそんなこんなの第1作で、正直どうかしてます。未だに背筋がゾクゾクとしてしまうのです。私の曲はバンドを通じてポップたらしめていただけていることを痛感いたします。

「outro」はブラン第1期活動終了後、可幸音源をアルバム「fragment」(TORCD-1)にまとめるにあたって作ったインスト。

「きれいな月」は可幸名義にするかどうするか迷ったのだけれど、同じくブランの活動が見えなくなって、ブランのためでもなく、可幸のためでもなく作った素材。この時期は「綺麗な音楽・気持ち良い音楽を作りたい」ということばかり考えていた記憶があります。 そんなこんなで悶々としつつ、機が熟してクリハラさんと出会います。


■ブラン第2期 1999.夏〜現在
メンバー/アダチカツノリ(唄、ギター)、メグ(ベース)、クリハラトオル(ドラム)

皆さんご存じの通りです。今後ともよろしくお願いいたします。



 ※初出
 1.遁生 / 夢 *summer of 1996 at koenji20000V
  遁生「live2」(遁-8)
 2.遁生 / 誕生 *summer of 1996 at koenji20000V
  遁生「live2」(遁-8)
 3.遁生 / 小サナ瓶ノ中デ僕ハ眠ル *demo
  可幸月貝「fragment'95-'98」(TORCD-1)
 4.遁生 / 小サナ瓶ノ中デ僕ハ眠ル *summer of 1996 at koenji20000V
  遁生「live2」(遁-8)
 5.遁生 / オレハ貝ニナル *outtake from "abunai ongaku"(gyuune CD95-13)
    未発表
 6.可幸月貝 / blue sunday
    可幸月貝「fragment'95-'98」(TORCD-1)
 7.ブラン / 夢 *97.4.12. at koenji20000V
  ブラン「9704」(遁-10)
 8.ブラン / 君をさらって *97.4.12. at koenji20000V
  ブラン「9704」(遁-10)
 9.ブラン + フラ / 夢うつつ *98.10.25. at koenji20000V
  ブラン「ブラン at Fandango 980621」(TORCD-2) bonus track
 10.きれいな月 *demo recoeded in spring of 99??
  未発表
 11.可幸月貝 / outro
  可幸月貝「fragment'95-'98」(TORCD-1)
             



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